No.109

風の音

第5回Tutti定期演奏会特集
2005年9月7日

発行所   関西笛の会事務局   編集 :道阪真奈美
〒572-0019 大阪府寝屋川市三井南町24-2-101

TEL/FAX 072-833-4081 E-mail tsushima@fuenokai.net

皆さんこんにちは!毎日暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。
さて、今回の風の音109号は、第5回Tutti定期演奏会の特集です。今年のTutti定期演奏会は、7月2日に茨木クリエイトセンターで行われ、
ほぼ満席状態になりました。団員数は去年の1.4倍!そして、出演者は総勢54人と過去最多の参加者となりました。ソロにアンサンブル、講師の演奏、全員合奏と、見所満載の演奏会になりました。出演した人も聴きに来られた方も、それぞれ楽しむ事ができた演奏会だったのではないでしょうか?

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「練習の時よりも良く出来たのでは?」          

多田 豊 神戸住吉教室

            
7月2日(土)茨木クリエイトセンターで開催された「Tutti第5回定期演奏会」に出演しました。定期演奏会に出るということを家内に話したら、家内がまず心配した事は、小生がフルートを吹けるのかではなく、どんな「身なり」で出るのかでした。「黒の礼服と黒蝶」に決まったと話すと、箪笥の抽斗から紙袋に入ったものを探し出してきた。見ると古い蝶ネクタイだ。私はその蝶ネクタイをいつ使ったのか咄嗟には思い出せなかったが、古い蝶ネクタイを見ている内に、これを着けたこともあったのか、と40年も昔の事が思い出されてきた。

さて、演奏会ですが、「その場の空気」というのは恐ろしいものだとつくづく思いました。あの雰囲気の中で演奏し出すと、気持ちが乗ってくるというか、押されてというか、練習の時よりも良く出来たのでは?、という錯覚を覚える程でした。とは言え、矢張りあそこは付いてゆけなかった、あそこをトチってしまったなどと思い返すと数知れず。しかし、諸先輩方のお蔭でついてゆけないところを飛ばしても何とか目立たずに済み(?)、ホッとしています。

50代の半ばから合唱団に入り、演奏会をする度に合唱の楽しさを吹聴してくる友人がいますが、吹聴したい気持ちが分かるような気になりました。
聴きに来てくれた友人が感想を寄せてくれました。
曰く、フルート・アンサンブルとはとても思えない、フルート・オーケストラだ、迫力に圧倒された。アルトフルートは時々見ることも聴くこともあるが、それ以上の低音(バス、コントラバスなど)フルートの実物は見たことも聴いたこともなく、今回初めて聴いた。低音部の音は弦楽器の低音部と同じような響きがあり、オーケストラと同じような演奏が出来るのだと感心した。

普段、音楽に親しんでいる友人にも新鮮な驚きとインパクトを与えた演奏会であったことは確かです。     



「やっぱり同じ舞台に立ちたい」  

綿田 寿子 Tutti我孫子

                   
皆さん、定期演奏会本当にお疲れさまでした。今回、『風の音』に演奏会に出演した感想を、ということで先生から依頼があったのですが、私から皆さんへの感謝の“メッセージ”のつもりで書かせて頂きたいと思います。

私は今回の演奏会に向けて合宿はおろか、4月以降の練習に数える程しか練習に参加できず、途中で何度も演奏会に出演することをやめようかと悩みました。練習不足の問題だけではなく、本番にのぞむ態度としてもこんな中途半端な状態で出演するのは一生懸命やってこられた皆さんに失礼なのではないかと思ったからです。しかし、たまにしか練習に顔を出さない私を我孫子メンバーの皆さんは本当に温かく受け入れて下さり、一緒に楽器を奏でる中で“やっぱり同じ舞台に立ちたい”という気持ちが大きくなってしまったのでした。 

迎えた本番当日、私は演奏を楽しむ余裕まではありませんでしたが、団員の皆さん、そして対馬先生とひとつになる瞬間を味わうことができました。
私はフルートの魅力は、ひとりひとり奏でる音色が違うことだと感じていました。しかし、そのひとりひとりの音色が多くの人で重なり合った時、何とも言えない温かな音色に包まれる素晴らしさをTuttiに入団して知ることができました。そしてさらに、私自身はこの演奏会に参加させていただく過程で多くの皆さんに支えられ、Tuttiは本当に「フルート大好き、人間大好き」な人達の集まりだなと実感することができました。
きっとそんなメッセージが、当日聴きに来て下さった会場の皆さんにも届けられたのではないかと思います。


 

「ぴったり合うととても気持ちがいい」

             山崎 典子 茨木教室

7月2日、いよいよ第5回の定期演奏会本番の日を迎えました。今回の定演では全員の合奏、ブリランテとポコ・ア・ポコに分かれてのアンサンブルに加えて、私たち小アンサンブル“ウォーム・ハット”も演奏させて頂ける機会を得ました。 “ウォーム・ハット”の結成は今から2年前。Tutti忘年コンサートなどでは拍手よりも笑いの方を取っていたのではないかと思えるほどで、今回も「何するの?」と言う声も聞きました。今回はその期待をはずそうと(?)選曲から燃えていた私たちでした。数回の練習に加えて合宿でも散策にも行かず先生に見て頂いたりもしました。私自身は本番の2週間ぐらいから風邪を引いてしまい、最悪の体調でした。本番前に予行練習として慰問演奏の出番があったのですが、それもパス、かわりの方にお願いして出て頂くと言う状況でした。

当日は、あいにくの天気で朝から雨が降ったり止んだりでしたが、クリエイトセンターホールの客席はほぼ満席状態でした。演奏のほうは・・・・・多数で吹く時には、まだ気が楽だったんですが、4人でのアンサンブルともなりますと一人1パートです。誤魔化しがきかず(?!)、他のパートの人の音をよく聴いていないとずれてしまいます。そして自分がずれると、今度は他のパートの人を狂わせてしまうと言う事になってしまいます。逆に、それがぴったり合うととても気持ちがいい、ああみんなで曲を作っているのだなぁ、ということを本当に感じます。ただフルートを吹くのではなく、人によって吹き方があり合わせるという事は相手の呼吸までも読む、つまり相手の気持ちも読み取る(ぐらいに相手のことを理解する)と言うのがアンサンブルではないかと思います。

Tuttiの団長などという大役をやらせて頂いて4年が過ぎようとしています。団長というからには皆さんをまとめ先頭に立って引っ張って行かねばなりませんが、私自身そのような力もありません。ただフルートが好きな方々のお気持ちを大切に楽しく笛が吹けるような場は作れるようにしたいと思ってきました。そんな中でTuttiの会員が徐々に増え、第5回の定期演奏会を持つことができたのは大変喜ばしいことですし、これも色々な方々のご理解ご協力のおかげと心から思っています。そしてこれからもアンサンブルの輪が広がり深まって行く事を願っていますし、私自身も頑張って行きたいと思います。


「やっぱり参加する側がいいなあー!」  

伊達 由美子 長岡京教室


 7月2日、フルートアンサンブルTuttiの5回目の定演が行われました。今回の参加者はハープの奥田さんを含めて総勢58名!舞台の上にずらりと並ぶメンバーの皆さんに、まず圧倒されました。というのは、私は今までに2回、定演に参加させてもらったのですが、観客としての立場は初めてで、客席から見たTuttiはどんな感じなのか?永年の夢?がついに実現(メンバーなのにお手伝いしなくてごめんなさい、、今回だけお許しを、、)事前にプログラム作りを担当させてもらい、曲順、解説もしっかり覚えて当日にのぞみました。  

オープニングは軍隊行進曲の軽快な全体合奏に始まり、パヴァーヌの美しいメロディーへと続き、お馴染みのポコアポコ、ブリランテに別れての演奏。ポコアは初参加の方もいらっしゃるかと思いますが、全員の合奏とは違い人数も少なくステージも広く感じられて緊張するものなのに、西平先生の指揮のもとでとても落ち着いて演奏されていました。ブリランテはさすがにモーツアルトの曲を長く練習してきた成果で、気持ちよく聴けました。そしてソロの堺さんのロマンスは先生方の伴奏に後押しされて、大変魅力的なものでした。「この演奏を聴けてよかった!」と思われたお客さんも多かったことでしょう。

また、後藤先生の流暢で和やかな司会の中には出演メンバーへのインタビューもあり、ハープの奥田さんの楽器紹介は興味深く聞きました。

 小アンサンブルのウォームハットは、その名の通りいつも楽しい演奏で聴く人の気持ちを暖かくしてくれるグループですが、今回はぐっと大人っぽい選曲で又新たな味を見せて下さいました。フルートルベールの先生方の息の合った演奏をうっとり堪能し (特殊管を担当される事の多い対馬先生のアルト は何か珍しいなー)ラストの全体合奏、過ぎにし 春とファウストでは全員が一つになって迫力が ありとっても素晴らしかったです。 アンコールの拍手をしながら、参加する側と 観る側、両方経験してみて、やっぱり参加する 側がいいなあー!と実感。演奏を終えたメンバー の感激がじわじわと客席にも伝わってきました。

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                               ☆夏合宿に行ってきました☆
7月27日〜30日に、京都府見山町「やまびこ堂」で夏合宿をしました。参加者は全員で11名で、小学生3人、中学生1人、大人1人、講師助手が5人。ムラマツフルートの浦野さんも参加してくださいました。生徒1人に対して講師が1人つけるという贅沢な合宿となりました。

※「レインボー大作戦」として、7つの課題を一日でこなしたり、初見マラソン大会をしたりと、楽しんで練習できるような内容になりました。
個人レッスンも何度もあり、みんなこの4日間でかなり上達したように思います。練習に遊びに、とても内容の濃い合宿でしたよ!

※レインボー大作戦とは@ 音作り A 指の練習(スケール、アルペジオ) B CD鑑賞 C DVD鑑賞 D 教本おさらい E 小アンサンブル F 自己の目標設定これらの課題を各30分ずつ毎日こなすというものです



「初めての事がいっぱいありました!」

            桃井 雅裕 開田自治会館教室

                
中学生も高校生もいなくて最初はどうなるんやろうと思ってたけど、小学生とも仲良くなれて楽しかったです。
初見大会は、あんまり吹けなかったけど、初めてアルトフルートを吹けて嬉しかったです。

練習のレインボー大作戦で、半音階がちょっとできるようになったり、「木星」とか「ボレロ」を聴けたり、アンサンブルをしたり・・・色々できてよかったです。一番楽しかったのは固定アンサンブルで、みんなで吹いて格好よかったです!夜のコンサートでは緊張して、一回目はいっぱい間違えたけど、二回目は暗譜で吹けてよかったです。

夏合宿では、初めての事がいっぱいありました。

これからも、コンクールとソロの会に向けて頑張りたいです。

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<編集後記>

 今年の第5回Tutti定期演奏会は、今までに増して人数も多く、とても活気があったように思います。会場もほぼ満席状態で、聴きに来てくださった方々からも良かったという声がよせられ本当に嬉しく思います。来年はどんな演奏会になるのか今からとても楽しみです。人数も内容も今年より上を目指して、また来年に向けて頑張りましょうね!
  Tuttiの演奏会もとても感動したのですが、そのあとの夏合宿でも感動したことがありました。私は夏合宿には行っていないのですが、私の生徒が一人参加していました。合宿後初のレッスンで、ここまで変わるのか、と思うくらいびっくりするほど音もよくなり上手くなっていたのです。合宿で4日間集中して練習することで、こんなに上達するんだなーと、合宿のすごさを実感しました。皆さんも是非合宿に参加して、自分自身でこの感動を実感してみてほしいなと思います。                                                              

道阪 真奈美