No.110
風の音

北海道コンベンション特集!

2005年12月1日

発行所   関西笛の会事務局   編集 :後藤菜美 〒572-0019 大阪府寝屋川市三井南町24-2-101

 皆さん、こんにちは!今回は8月に行われた、「日本フルートコンベンションin札幌」に参加した報告と、コンベンション後に旅した北海道紀行を特集致します。中には大変個人的な内容の記事もあるかと思われますが、どうぞよろしくお付き合い願います。      




第12回日本フルートコンベンションin札幌に参加しました!

 講師:後藤菜美

去る8月19日〜21日までの3日間、札幌のホテルロイトン&札幌市教育文化会館に於いて、第12回日本フルートコンベンションに、対馬先生・芦田先生・内田茂さん・私、の4人で参加して参りました。

対馬先生は何とコンベンション開催から4日も前に大阪を愛車オデッセイで出発、陸路で途中親戚巡りをしながら延々走破、無事札幌に到着。芦田先生は開催日より2日早く札幌入り、コンクールに参加しつつ札幌を堪能。私と内田さんは初日の19日に関西空港で待ち合わせするも、二人とも嬉しくて随分早く空港に着いてしまい、その間のんびりとお買い物など楽しんでいる間にチェックインにギリギリ遅刻し、予定の飛行機に乗りそびれると言う信じられない事態に陥る…。

…予定より3時間程遅れて無事札幌到着、内田さんはこの日札幌のお友達とお出かけ、私は速攻コンベンション会場へ赴き、グラーフ&ボーマディエの演奏会から参加し、夜は無事芦田先生・対馬先生と合流しこれからの長い北海道の旅を祝して狸小路で飲み明かすのでした…。

北海道では初めてのコンベンション、当初参加人数が少ないのでは、と心配の声も多かったのですが、蓋を開けてみると予想を越えた多くの参加者で賑わったコンベンションとなりました。

今回のコンベンションの特徴としましては、

1、工藤重典スペシャルプロデュースのコンベンションだった
2、コンクールに「ピッコロ部門」「デュオ部門」が新たに設けられた
3、過去最多の外国人ゲストが参加していた

  以上3点が挙げられると思います。コンベンションは2年に1度全国のどこかで開催されています。福岡・神戸・名古屋・横浜・広島・新潟。。。次回は東京でコンベンション開催が決定しております。コンベンションではフルートに関するあらゆる事柄が繰り広げられます。演奏会、コンクール、講演会、公開レッスン、メーカー&小売店によるフルートの展示試奏ブース、メーカーによるショーケース。。。朝から晩までフルート漬けの3日間なのです。

 今回はコンベンション参加史上初めて!自分達の演奏ナシの参加だったし、参加しているのは講師ばかりで、引率必要な生徒は内田さん一人だった事もあり、それぞれ好き勝手自由自在に見て周りました。各々あちこち周り、たまに顔を合わせると「あそこの演奏会がいい」とか「次はどこ見に行くの?」と情報交換しながら楽しみました。

私が印象深かった演奏会は、札幌交響楽団をバックに繰り広げられた協奏曲大会(の中のグリミネッリのメルカダンテ)、ピッコロ奏者ボーマディエの目にも耳にも楽しめる演奏会、パウエルのショーケースでの清水信貴さんの演奏、アジアのフルートオケで韓国金波フルートアンサンブルの演奏、などなどでした。

さて、コンベンションの締めくくりは何と言っても後夜祭。赤木りえさんのライブや懐かしい人達、新しく出会った人達と一緒に飲むビールは大変美味しかったです。後夜祭の後も勿論ススキノへ出向いて2次会。本当に楽しく勉強になる事の多かったコンベンションでした。次回の東京にも是非皆で行きましょう!
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そしてコンベンションの後は…
北海道上半分一周旅行 にいよいよ出発です。待ってろよ、北海道!
/22 札幌 → 美瑛 → 富良野 → 帯広泊
初日宴会開始!この後6日間毎晩休まず飲む。
8/23 帯広 → 釧路 → 阿寒湖 → 川湯温泉泊
釧路・和商市場の名物“勝手丼”(市場で売られている新鮮なネタをご飯に乗せて作るオリジナル丼)をわいわい言いながら食べる。「大阪で食べても変わらないんじゃ…」と思って食べたら大間違い、めちゃくちゃ美味い!

8/24 川湯温泉 → 屈斜路湖 → 摩周湖 → 羅臼 → 宇登呂→ 網走 → サロマ泊

屈斜路湖では足湯を堪能。知床・羅臼岳のあまりの雄大さに泣けてきた。
8/25 サロマ湖 → 浜頓別泊
紋別にてオホーツク海をバックに撮影。“流氷館”でアムール河から生まれる流氷のドラマをお勉強。
流氷がオホーツクの恵みを運んで来るとの事。
8/26 浜頓別 → 宗谷岬 → 稚内 → 羽幌泊
稚内でお昼に食べたうにいくら丼と、写真では分かりませんが、実は内田さんがいるのは−10℃の世界。半袖でも平気な内田さん
8/27 羽幌 → 名寄 → 旭川 → 千歳 → 大阪
最後の最後に芦田先生念願のソフトクリームを食べる。
六日間塩辛い物ばかり食べさせられた為、旅の後半では無意識の内に甘い物の話をしてしまう等の症状が現れる。
その後旭川ラーメンを食べ、それぞれ感動的な9日間を胸に帰阪…。

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「北海道旅行記」

西大寺教室:内田 茂

丁度1年前、少し前に札幌フルートコンベンションのお話をお聞きして、是非ともご一緒させてくださいとお願いしたところ、快く誘っていただき、今回の全旅程に亘って予約から実施に亘り、面倒みていただきました、対馬先生、後藤先生にまず心から御礼申し上げたいと思います。
8月19日初日から全日参加と言うことで、関空より出発すべく勇んで出かけたところチェックインに遅れて1便後になるというハプニングがあり、オープニングセレモニーを見逃したのは、ちょっぴり残念。でも札幌まで無事到着。


2日目は私はまず、デュオのコンクールの本選を2組ほど聞いてから、午後はフルートオーケストラを中心に聞かせてもらいました。昭和音大や大阪音大のフルートオーケストラはさすがに洗練された響きをかもし出していると感じました。夕刻はマクサンス・ラリューの演奏会でシューベルトのソナチネPosthume137NO−D384やJ.SバッハのTrio en sol mineur BWV1029、DebussyのBilitis等の演奏を楽しみました。また夜は工藤重典ほかグリミネッリ、モラゲス等と札幌交響楽団による、協奏曲の夕べと題するコンサートで、ヴィヴァルディの4本のフルートの為の協奏曲ほか6曲の協奏曲を一気に披露されるというもので、これがこの3日間のなかでは最も盛り上がった内容だったと言う皆の感想でした。

3日目は午前中アジアのオーケストラを楽しみました。韓国や台湾のフルートオーケストラを聞くのは初めてでしたが、中でも韓国の金波フルートアンサンブルはほとんどのメンバーが金フルートを持っているというもので、演奏も大変洗練されていて、良かったと思います。マテキフルートのショーケースでは小学1年よりフルートをはじめ、若干11歳になるという、新村 理々愛ちゃんの年齢を超えた巧みな演奏に、感心するばかり。

ファイナルイベントとしては各部門の表彰式のあと、ランパルへのオマージュと題して工藤重典はじめランパルゆかりの面々によるパフォーマンスを交えた楽しい演奏会で締めくくりとなりました。いずれもランパルに師事した10人ものフルーティスト達が、入れ代わり立ち代り、ランパルゆかりの曲(ヘンデル:シバの女王の入場からドップラー:夢遊病の女まで)を演奏し、ランパルをしのぶというものでした。このように3日間(私は2日間)演奏会を堪能し、札幌コンベンションは盛会のうちに終わりました。


4日目からはいよいよ道内一周ドライブ旅行への出発です。メンバーは対馬先生、後藤先生、芦田先生に私。まずは札幌を脱出して一路富良野から帯広へと対馬号は快調にスタートです。帯広はその名の通り、広々としてまるでヨーロッパの平野を走っているような感じです。1泊目の宿は国民宿舎 新嵐山に6:55到着。早速ビールで乾杯し帯広の豚なべ等を味わいました。2次会はこの日写した写真をパソコンに取り入れ、それを見る会で盛り上がりです。富良野や帯広、それにコマーシャルで有名になったとかの、大ポプラの木等、広々とした北海道の風景の中にたたずむ自分たちを見て歓声です。明日からの楽しみを胸に就寝。


5日目は阿寒湖、摩周湖畔に向けて出発です。途中釧路の石川啄木記念館で文学のお勉強。釧路の海鮮市場で新鮮な魚介類をトッピングする勝手丼を頂く。安くて旨かった(~o~)阿寒湖まではかなり距離もあり、到着は3時過ぎでしたが、旅館街から湖まで行く間に林があり、野生の鹿が時々目に入りましたが、あたりが薄暗くデジカメ写真を撮りましたが鹿の目玉のみが光って夜の写真を見る会?で皆で大笑い。泥池のぼっけも温泉情緒をかもし出す。つぎは民芸品店の立ち並ぶアイヌコタン村で買い物のひと時。アイヌのいろいろな手造りの民芸品を見て回るのは実に楽しかった。もう一度ゆっくり行ってみたいという感じです。弟子屈の川湯温泉泊まり、午後7:00到着で早速、食事し、また写真見る会で盛り上がり。


6日目はまず摩周湖の見物に。摩周湖は霧が晴れて透明感のある湖面が美しくあらためて感動!!!羅臼から宇登呂、網走をへてサロマ湖畔へと出発。羅臼山の雄大な眺めは実に印象的でした。お昼は思い切って憧れのうにいくら丼を平らげる。夕刻は網走刑務所に入り、即出所して、サロマ湖畔の悠林館で宿泊。ここの夕食が6日間の中では最高で、ズワイガニ1匹、甘エビ造り、ほっけの丸焼き等舌もトロケルようなご馳走(写真参照)。温泉も気持ちよかった。(^.^)/~~~満腹でまた写真を見る会を楽しみ、ぐっすりとお休みでした。


7日目はサロマ湖からひたすらオホーツクの海を見ながら浜頓別まで一目散に走るのみ。昼食は全員一致で?紋別「東」の蟹天丼を頬張る。なかなか旨かったよ〜ん。泊まりは浜頓別の温泉ウイングで。温泉ウイングというだけあって、温泉はなかなか良かった!


8日目はいよいよドライブ旅行は後半のクライマックス日本最北端の宗谷岬を目指して、一路北へ、オホーツクの海岸沿いをひた走り、ついに最北端にと到達。ここより板の絵葉書をそれぞれ郵便ポストより投函する。日本海側を南下し、お昼は稚内の和食屋でうに丼等を味わいました。昼食後は今日の宿泊地羽幌めざして、どんどん南下。羽幌着7:10.最後の晩餐に望む。メニューは最後にふさわしく、大変ごちそうで、温泉も心地よく満足の夜でした。


9日目はいよいよ最終日。この日の目標は、芦田先生のたってのご希望で、地元の牧場製のミルキーなソフトクリームと、旭川ラーメンを目指して、ひた走り。まず旭川ラーメン村に1時に滑り込み、元祖旭川ラーメンを味わう。次は旭川を出たところで運良く、地場のソフトクリームを食べられるドライブインがあり、そこで牧場製の美味しいソフトを味わい、芦田先生も納得。はじめは札幌へ戻って、ホテルロイトンの対馬先生お勧めのスープカレーを頂いて空港へという計画でしたが、残念ながらタイムリミット。やむなく札幌千歳空港へ。こうして6日間の楽しい北海道ドライブ旅行はあっと言う間に終わりました。


対馬先生は更に札幌にとどまり、翌日より青森経由で大阪まで1人旅。

また、是非今度は他の会員の皆様とも楽しい旅をしたいものだと、未だ旅の余韻に浸りながらこの旅行記を綴りました。

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 <編集後記>

冬も盛りの今頃に夏の話題で、、、ほんと申し訳ありません。しかし北海道旅行はとても素晴らしく、個人的には北海道行って以来人生開けて来た感がある程です。行くまでには「お金無いのに本当に行って大丈夫〜?」とか「9日間体調崩さず元気に乗り切れるんだろうか?」等不安があったのですが、行って大正解!色んな心配はあるけれど、行きたい所に積極的に行く人生の方がずっと素晴らしいと感じた北海道旅行でした。また皆で北海道行きたいです。今度はもっと長期間行きたいです。

後藤菜美